高血圧を改善する食事療法
2014年11月29日
高血圧は食事療法が可能です。
静かに忍び寄る「高血圧」にご注意を! 高血圧は特別な症状が出ないことが多く、サイレント・キラーと呼ばれるほどです。 知らない間に血管や心臓に負担がかかり、やがて突然、脳卒中や心臓病の発作を起こす場合があります。 血圧が高いと言われたら、自覚症状がなくても治療を開始! 原因となる食塩のとりすぎ、肥満、運動不足、アルコールの飲みすぎ、ストレスなどを解消してください。 引用元:一般社団法人 三重県薬剤師会 Copyright(C) MIEYAKUZAISHIKAI. All Rights Reserved.簡単に6つのポイントをご紹介します。
①食事からとる食塩量
食塩のとりすぎは高血圧の要因のひとつです。高血圧治療のガイドラインでは食塩摂取量を1日6g未満
と推奨しています。日本人の平均食塩摂取量を調査したところ男性11.6g 女性9.9gでした。こうしたことからも1日6g未満に減らすことはたやすいことではありません。しかしながら個人差はあるものの食塩の摂取量を1g減らすと血圧は1mmHg下がる
と言われています。高血圧の人は1~2mmHg低下させるだけでも動脈硬化や心筋梗塞などの発症に大きな差が出るとされています。 記事『減塩食のつくり方』はコチラ 記事『技あり!塩ぬきのススメ』はコチラ②野菜や果物を中心に
野菜に豊富に含まれるカリウム、マグネシウム、食物繊維は血圧を下げる作用があるといわれています。毎食、積極的に野菜をとるよう心掛けましょう。また、生野菜よりも煮野菜や蒸し野菜などにすることでよりたくさんとれます。 記事『血圧を下げる栄養成分 マグネシウム』はコチラ摂取量の目標は1日350g以上
です。また果物もナトリウムの排泄を促すカリウムがたくさん含まれています。毎日適量をとりましょう。ただし腎障害や糖尿病の人は野菜や果物のとり方に注意が必要です。医師や管理栄養士に相談してください。 記事『血圧を下げる栄養成分 カリウム』はコチラ③コレステロールや飽和脂肪酸の多い食品に注意
血液中のコレステロールや中性脂肪を増やす一因として動物性の食品に多いコレステロールや飽和脂肪酸(脂肪の成分)
のとりすぎです。これにストレスやビタミン不足、タバコなどからの有害物質が加われば体内の活性酸素が増えて、動脈硬化が促進され、高血圧も悪化します。コレステロールは卵、イクラなどの魚卵やレバー、 飽和脂肪酸は肉の脂身やラード、バターなど
に多く含まれます。1日に1食これらを含む料理を食べたら他の2食では避けるなどとり過ぎないよう心掛けましょう。④積極的に魚を
魚を積極的にとりましょう。特にいわし、さば、さんまなど青魚の油にはIPAやDHAという不飽和脂肪酸(脂肪の成分)の一種が多く含まれます。これらには善玉のHDLコレステロールを増やし血栓ができるのを抑え 血圧を下げる作用
があります。また魚介類にはアミノ酸の一種であるタウリンも含まれており、これにも悪玉のLDLコレステロール値を下げたり血圧を下げる作用があります。⑤肥満を解消
圧倒的に多くなっている高血圧の原因は食塩のとりすぎですが、最近では男性を中心に肥満による高血圧の人がふえています。こうした人が肥満を解消すると、それだけで約80%の人が 血圧が下がる
とされています。太っていると、高血圧だけではなく糖尿病や脂質異常症など、さまざまな生活習慣病にかかる割合も高くなり動脈硬化も進みやすくなります。まずは1日に必要なエネルギー量を医師や栄養士に指導してもらい食べ過ぎを防いで自分にあった適正な食事量にしていくことから始めましょう。⑥アルコールを飲みすぎない
適度なアルコールは緊張をほぐしたり気分を解放してくれたりしますが、最近の研究で飲酒は血圧を上げることがわかっています。日本酒に換算すると1日2合程度以上の飲酒は 血圧の上昇に強く関わっている
ことが認められました。飲みすぎは血圧上昇の原因になり、逆に節酒すれば血圧を低下させることができるのです。