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高血圧改善の豆知識②(お風呂の入り方)

2015年01月31日

 入浴法

高血圧の人は入浴には特に注意しましょう。入浴中に脳血管障害や、一過性意識障害を起こすという例も少なくありません。寒い冬には浴室と脱衣所の温度差が大きいため入浴による事故が起きやすくなります。寒いところで血管が収縮して上がった血圧が、急に熱いお湯につかりさらに上がり、動脈硬化を起こしている血管が耐えきれずに脳出血を起こすことが考えられます。 このほか、入浴後の血圧が急激に低下し、その上、汗が出て体から酢分がうばわれてしまい血流が悪くなる。このように血圧の変動によって血栓ができやすくなるのです。浴室と脱衣所の温度差をなくしてぬるめの半身浴にしましょう。 キーワードは

温度差をなくし適温の湯につかること!

温泉というと心と体をリラックスさせると思いがちですが、高血圧の人にとって入浴は危険な可能性を秘めた場所であることを認識しておきましょう。 記事『高血圧の放置は危険!』はコチラ

 冬場などの寒暖の差が多い入浴

血圧は冷気によって血管が収縮するので急上昇し42度以上の熱いお湯につかると暑さの刺激でさらに血圧が上昇します。脱衣所や浴室はあらかじめ温めて温度の差をなくしておきましょう。持ち運びできる小型のヒーターで脱衣所を温めておいたり浴室内をシャワーなどの湯気で満たしておいたり追い炊きのときにはふたを開けたままにしておいたりする方法もあります。

室内を20~25度位に温めておきましょう。湯船に入る前には足元からかけ湯をし、徐々にお湯の温度にならしていきましょう。

記事『高血圧のしくみ』はコチラ 記事『高血圧のしくみ②』はコチラ

 ぬるめの40度くらいのお風呂にみぞおちの下くらいまでつかります

入浴は、水圧によって心臓や血管に負担がかかるので高血圧の人は肩まで深くつかることは避けましょう。半身浴がおすすめです。深い湯船につかると、心臓から心房性ナトリウム利尿ホルモンが放出されさらに血管を拡げ血圧を下げ、大きく血圧が変動します。

また高温での入浴は、入浴後も血圧の低下は12時間は持続するといわれています。

そのため、入浴中のみならずお風呂から出た後も脳梗塞や心筋梗塞を合併する可能性が高くなります。ぬるめのお湯につかる半身浴で5分くらいの入浴を何度か繰り返しましょう。長い時間つかっていると心拍数が上がるので、長湯は禁物です。 湯船から立ち上がるときにも、水圧を受けて収縮していた血管がいきなり広がるので血圧の変動が激しく立ちくらみを感じるケースがあります。

動作はゆっくり湯船のふちに手をかけて行いましょう。

発汗による水分の不足で血流を悪くしないために入浴前と入浴後はコップ1杯の水をとるよう心掛けましょう。

高温サウナや水風呂、温冷浴は血管の拡張と収縮を繰り返し急激な血圧の変動につながるため避けてください。

温泉に入るならば炭酸泉や硫酸塩泉の泉質がよいでしょう。

 食後や飲酒の後の入浴

食事をすると腸間膜動脈への血流を増加させ副交感神経を活発にさせるので血圧を低下させます。 高血圧の飲酒 アルコールを飲んだ後の入浴はアルコールにより血管が拡張し血流が良くなりいつもより血圧が下がっています。飲食の後の入浴ではさらに血圧が下がり過ぎて大きく血圧が変動し脳梗塞を起こしかねません。降圧剤を服用した直後も同じように血圧が下がっていますので危険です。

入浴は食後2時間経過した後や就寝前がおすすめです。

寝つきの悪い人や睡眠が浅い人は寝る前にお風呂を活用すると良質の睡眠がとりやすくなります。家族がいる場合は、心配させないためにも一声かけてから入浴するようにしましょう。高齢者の突然死は入浴前後が一番多く、睡眠中の10倍といわれています。高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、喫煙などの危険因子をもっている高齢者の入浴には家族も気を配りましょう。

高血圧改善の豆知識②(お風呂の入り方)