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血圧を下げる栄養成分 カリウム

2014年12月09日

カリウムは主に野菜や果物に多く含まれ余分な塩分を排出して血圧の上昇を防ぎます。減塩をしてもなかなか血圧が下がらない人はカリウムを積極的にとりましょう。食品に含まれる栄養素の中には血圧の上昇を抑える効果があるものがいくつかあります。その代表的なものがカリウムです。
 塩分(ナトリウム)は、鉄やカルシウムとおなじくミネラルの仲間だということは知っているかな。ミネラルは適量とると、体の調子を整えるはたらきがあるんです。だから、多すぎても少なすぎても健康を維持するためには好ましくないんですね。とくに、おたがいのバランスがとても大切なんだよ。だから、特定のミネラルを多くとると、他のミネラルやビタミンなどとのバランスを崩し、健康をそこなってしまうんだ。塩分のとり過ぎも、その例のひとつだね。  体内の余分な塩分を排泄する作用があるミネラルが、カリウムだよ。だから高血圧の人は、塩分をとる量を少なくするとともに、カリウムをしっかりとることが重要なんだ。カリウムは、新鮮な野菜や果物などに多く含まれているよ。 引用元:厚生労働省 Copyright © Ministry of Health, Labour and Welfare, All Right reserved.

 カリウムはミネラルのひとつ

カリウムはミネラルのひとつで生命維持に欠かせない栄養素です。カリウムには末梢血管を拡張させて血液の流れをスムーズにしたり、腎臓から分泌される血圧を下げる酵素を増やしたり、アンジオテンシンや(腎臓からの分泌物)カテコールアミン(副腎からの分泌物)といった血圧を上げるホルモンの分泌を抑える作用もあります。積極的にカリウムをとることで血圧を下げる効果が期待できます。ただ、カリウムは血圧を下げるにあたってあくまでも脇役です。食塩の摂取量を減らすと同時にカリウムを積極的にとることがたいせつです。 また、降圧薬のなかで利尿作用のある薬を服用している場合、体内のナトリウムが減りますが同時にカリウムも減ってしまうためカリウムをしっかり補給することを心がけましょう。

厚生労働省では高血圧予防のためにとるなら成人男性女性ともに3500mgが望ましいとしています。

 カリウムが多い食品

カリウムは食品のほとんどに含まれますが含有量には差があります。食品に含まれるカリウムとナトリウムの比率や、食品のエネルギー量から見ると野菜や海草、果物でとるのがおすすめです。カリウムは水に溶けだしやすいという性質があるため、長く水にさらしたり茹でたりするとかなりの量が溶けだしてしまいます。ただし加熱によって作用が失われることはありません。 そのため効率よくとるには、洗うのは手早く下ごしらえなどの際に

長く水につけないよう 焼く、炒める、揚げるなど短時間で調理するか 生のままサラダに使ったり アクの少ない野菜は薄味のスープ煮にして汁ごと食べる

ことです。

 ただし腎機能障害がある方はカリウムの制限が必要です

通常、食品からたくさんのカリウムをとっても余った分は尿として排出されますが、腎機能が低下している人の場合、カリウムをとりすぎると排泄ができず血中のカリウム濃度が上昇して

高カリウム血症を生じる

ことがあります。これによって徐脈(脈拍数が減る)を起こして心臓に負担をかけます。場合によっては死を招く危険もあります。 このため腎機能障害がある人はカリウムの摂取を控えなければならない場合もありますので、医師や管理栄養士とよく相談しましょう。 記事『腎臓病の食事療法』はコチラ

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